むし歯ゼロでも 歯医者さんへ行こう
ママやパパが子どもの頃は、歯科医院は「むし歯になったら行く場所」というイメージが一般的でした。しかし、今は口の中を良い状態に保つために定期的に通う場所へと役割が変わっています。予防歯科ではむし歯があるかどうかだけでなく、歯並びや噛み合わせ、歯ぐきの状態なども総合的にチェックします。「むし歯がないから大丈夫」ではなく、口全体の健康を守るという視点が大切になっているのです。実際に、現在の子どもたちは親の世代ほど歯科医院に苦手意識を持っていないというデータもあります。
マイナス1歳から始めたい 子どもの口腔ケア
子どもの歯科受診をスタートさせる目安は、歯が生え始める生後8〜9か月頃。また最近は、赤ちゃんが生まれる前の妊娠中からママの口腔ケアを行い、子どもの歯科トラブルのリスクを減らそうと、「マイナス1歳からの予防」という考え方も広まっています。妊娠中はホルモンバランスの変化で歯ぐきが腫れやすくなるなど、お口のトラブルが起こりやすい時期です。安定期に歯科検診を受けておくといいでしょう。
主な歯の悩みは 歯並びや噛み合わせ
子どもの歯の問題というと、真っ先にむし歯を思い浮かべるかもしれません。しかし、歯科の現場では、歯並びや噛み合わせについての相談が増えています。顔やアゴの発達、噛む力、呼吸の仕方は口の機能と深く関係しており、口がぽかんと開いたままの状態=口呼吸が続くと歯並びや発達に影響する可能性もあります。こうした変化は家庭では気付きにくいため、歯科医院での定期チェックが役立ちます。
歯磨きのポイントは 楽しさと習慣づくり
子育て中、多くのママやパパを悩ませるのが歯磨きです。嫌がる子どもに毎日仕上げ磨きをするのは大変なもの。嫌なことにしない工夫が大事です。歯磨きの歌やアプリを使ったり、キャラクターを取り入れたりするなど、楽しい時間をつくることで習慣化しやすくなります。上手にできたときはしっかり褒め、親子のコミュニケーションの時間として前向きに取り組みましょう。
一度失うと元に戻らない。 歯は予防が命!
歯は、一度削ったり神経を抜いたりすると元の健康な状態には戻りません。だからこそ必要なのが、むし歯になる前にしっかり「予防」することです。最近の歯科医院では、いきなり治療を行うのではなく、口を開ける練習などを通して子どもを治療に慣らすことから始めるケースも増えています。また、予防や日常ケアのアドバイスを行う専門職として、歯科衛生士が保護者の身近な相談相手にもなっています。
歯科は治療する場所から 相談できる場所へ
歯科医院選びに迷ったときは、ホームページやSNSで医院の方針を確認してみましょう。予防への取り組みや子どもへの対応も目安になります。近年は、治療はもちろん、気軽に話を聞ける場所にもなっています。特に子どもの歯並びや矯正については、早期から関心を持つ保護者が増えています。矯正は通院が数年にわたることも多いため、歯科医院の雰囲気や先生との相性も不可欠。歯科医師や歯科衛生士の説明に納得でき、「ここなら任せられる」と感じられる医院を選ぶことが重要です。複数の医院で話を聞いてみるのもいいでしょう。子どもの歯の健康を守るためにも、信頼できる歯科医院を〝かかりつけ〟として持っておくと安心ですよ。
教えてくれたのは...
NPO法人おくちのけんこう 理事長 小柳 貴史 さん
関西の大型テーマパークで人材育成に携わった後、歯科医療法人で運営に従事。2018年「株式会社ToothTooth」、2023年「NPO法人おくちのけんこう」を設立。多くの人に“おくちの健康”の大切さを伝えている。
NPO法人おくちのけんこう 理事、日本歯科保存学会 認定医 藤本 侑里 先生
オーストラリアの歯科医院でアシスタントとして勤務経験あり。子育てに奮闘するママやパパに役立つ情報を歯科医師とママ目線で発信。
株式会社ToothTooth 井上 ゆい さん
歯科衛生士としての経験を生かし、「歯科医院にあったらいいな」を実現するためのツール制作やシステム開発を行う。
まみたん編集部


